さらなる経営力強化に向けた事業承継計画書(織物業)
◆事業概要
ジャガード織機、レーザー加工機、昇華転写プリンター等の設備を揃えた工房です。そのため、オリジナル柄の最高級ジャガード織物を自社一貫生産で、サンプル織から本注文まで対応しています。
相談者は後継者であり、実質的な経営者として、営業活動から企画・製造・納品まで全て1人で行っています。
相談者は後継者であり、実質的な経営者として、営業活動から企画・製造・納品まで全て1人で行っています。
後継者が実質的に経営者しているが財務の知識や金融機関との交渉に課題
事業内容、財務内容、個人資産などを確認。また家族構成及びそれらの人間関係をヒアリング。
後継者が想い描いている今後の経営方針なども確認しました。
経営者の事業用資産を後継者に承継するが、
他の財産の分配が不明確(長男・長女と話し合いが必要)
現状分析を基に、相続発生時に予想される問題点・課題を説明。事業承継方針を文書化して、課題解決に向けた事業承継計画書として提案しました。
繊維産業全体の市場規模が縮小傾向にある中で早急に
経営革新を進めていくことが必要
事業承継計画書の提案に基づき、事業承継の準備などを開始。
ⅰ.事業用資産の承継
経営者の廃業と後継者の開業に向けたシミュレーションを実施。
また、長男及び長女に対して相続発生時に問題とならないように事前に贈与できる財産を計画的に贈与し、また自宅等の不動産は長男が相続することに決定。
ⅱ.後継者教育の実施
苦手意識を持っている財務の知識や金融機関との交渉も商工会議所が伴走支援を実施。
経営に対してさらに積極的に取り組める意識が高まった
今までも経営状況を良くしようと様々な課題解決に向けて、ものづくり補助金や持続化補助金にも挑戦し商工会議所と一緒に取り組んできました。今回も一番の経営課題であった事業承継について解決の兆しが見えたため、より一層経営に対して積極的に取り組めるようになりました。
財務の知識習得や金融機関との交渉も今後必要であると理解できた
今まで苦手意識を持っていて経営者である母親に任せっきりになっていた財務や金融機関との交渉も、経営者になるうえで必要であることを再認識することができ、今後積極的に取り組んでいこうと思いました。
親子で話をするきっかけとなった
親子で事業承継の話を具体的にすることが今までありませんでした。今回親子で相談し、事業承継計画書の提案を受けたことで、具体的に事業承継の話をする機会ができて良かったです。